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健康寿命を延ばす企業の取り組み事例とメリット

健康寿命とは、日常生活を自立して送れる期間のことを指します。単に寿命を延ばすのではなく、健康でいきいきと過ごせる時間を長くすることが重視されています。日本は長寿国ですが、健康寿命と平均寿命の間には大きな差があり、その間に医療や介護の負担が増加することが大きな課題となっています。

採用コンサルタント大岩

私の父も70歳を超えていますが、まだまだ現役で活躍しています。人生100年時代といわれますが、従業員さんに長く健康で活躍してもらうには、企業としても様々な取り組みが必要です。

本記事では、企業が従業員の健康寿命を延ばすために実践できる方法や、そのメリット、成功事例について詳しくご紹介します。ぜひ参考にして、より健康的で生産性の高い職場づくりに役立ててください。

企業が健康寿命を延ばす取り組みを行うメリット

企業が健康寿命を延ばす取り組みを進める理由は何でしょうか。従業員が健康で長く活躍できる環境を整えることは、企業にとって多くのメリットをもたらします。例えば、生産性の向上や医療費の削減、従業員満足度の向上が挙げられます。健康な従業員が増えることで、職場の活気が高まり、組織全体のパフォーマンス向上にもつながるのです。

  • 生産性の向上: 健康な従業員は集中力や業務効率が高くなります。
  • 医療費の削減: 健康管理が進めば、企業の医療費負担を軽減できます。
  • 従業員満足度の向上: 健康的な職場環境は、従業員の満足度向上につながります。
  • 採用・定着率の向上: 健康経営に取り組む企業は、求職者にとって魅力的な職場となります。

企業が取り組むべき健康寿命延伸の施策

ここからは、企業が健康寿命を延ばすために実施できる具体的な施策について詳しく紹介します。従業員の健康を守ることは、企業の成長や生産性向上にも直結します。各企業が取り組める施策を知り、自社に合った方法を取り入れていきましょう。

1. 健康経営の推進

経済産業省が推奨する「健康経営優良法人認定制度」に取り組むことで、企業の健康への取り組みを明確にし、従業員の健康意識を高めることができます。

新潟県では、「健康経営推進企業」として認定した企業をハローワークの求人票や県主催の就活イベントで優遇する制度を導入しており、2020年と比べて認定社数は4倍以上に増えています。

2. 運動習慣の促進

  • フィットネス補助金の支給
  • 社内ウォーキングイベントの開催
  • 通勤時の自転車利用を推奨
  • スマホアプリを活用した健康促進プログラム(例: 新潟県の協力店特典付きアプリ)

3. 食生活の改善

  • 社内食堂での健康メニュー提供(例: 石川県の「いしかわヘルシー&デリシャスメニュー普及事業」)
  • ヘルシーな軽食やドリンクの導入
  • 栄養士と協力したレシピ開発

4. メンタルヘルスの強化

  • ストレスチェックの実施
  • メンタルヘルス研修の実施
  • カウンセリング制度の導入

5. 労働環境の改善

  • 適正な労働時間の管理
  • フレックスタイムやリモートワークの導入
  • 休憩スペースや仮眠室の設置

健康寿命を延ばすための企業や自治体の事例

次に、健康寿命を延ばす取り組みを実践している企業の具体的な事例を紹介します。企業単体での取り組みだけでなく、自治体と連携した活動も多く、それぞれの地域ごとに特色あるアプローチが展開されています。

1. 新潟県の健康経営推進企業

新潟県では、運動、歯の健康、食生活など6分野で改善に取り組む企業を「健康経営推進企業」として認定し、企業の採用活動をサポートしています。また、歯の健康意識向上のため、歯みがき環境の整備に補助金を出すモデル事業も開始しました。

2. 長野県の「信州まるごと健康チャレンジ」

長野県では、県民参加型のプロジェクトを推進し、「減塩」「禁煙」「運動習慣」「食事」など9つのコースを用意。参加者は一定期間継続して取り組み、報告する仕組みとなっています。

3. 石川県の「いしかわヘルシー&デリシャスメニュー」

石川県では、栄養士と協力し、社員食堂などに健康的で美味しいメニューを提供する取り組みを進めています。企業はこのレシピを活用して社内食堂で提供し、社員の健康維持に貢献しています。

筆者の体験談

私が採用コンサルタントとして関わった中で特に印象に残っているのは、香川県のある製造業の企業です。この企業は従業員の健康と職場環境を非常に大切にしており、健康経営に積極的に取り組んでいました。

社内には栄養士の資格を持つスタッフが常駐し、社員食堂では栄養バランスの取れた温かい食事が提供されていました。私も一度訪問した際に食べさせてもらいましたが、味も美味しく、ご飯も白米と雑穀米のどちらかを選ぶことができるなど、細やかな配慮がされていました。

この企業は地域内でもトップレベルの生産量を誇り、業績も安定しています。従業員の健康を大切にすることで、結果的に仕事のパフォーマンスも向上していることが感じられました。健康経営が、企業の成長にも直結することを実感した事例のひとつです。

まとめ

企業が健康寿命を延ばす取り組みを行うことは、従業員の健康維持だけでなく、企業の生産性向上や医療費削減にも寄与します。特に北信越の各県では、地域ごとの特色を活かした健康経営施策が進んでおり、全国の企業にとっても参考になる取り組みが多くあります。今後ますます重要性が増す健康経営に、積極的に取り組んでいきましょう。

ABOUT ME
採用人事コンサルタント 大岩貴文
大手メディアの求人広告営業を10年経験した後、経営コンサルタント唯一の国家資格である中小企業診断士の資格を取得。採用人事に強いコンサルタントとして、採用支援、研修講師、経営改善などを中心に活動中。経済産業省認定経営革新等支援機関、福岡県商工会連合会エキスパートバンク登録専門家。

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