2026年卒の新卒採用が本格化しています。人手不足が続く中、優秀な人材を確保したいと考える中小企業にとって、「どこで出会うか」は重要なテーマです。SNSや求人媒体だけに頼らず、もっと有効な手段がないかとお考えの経営者や採用担当者も多いはず。
2026年卒が始まったかと思えば、次の2027年卒のインターンシップ募集を同時並行で行う担当者さまも多いのではないでしょうか?大学新卒はスケジュールが示されているものの、それを守らず独自で進める企業も多いですよね。
そんなときこそ知っておきたいのが、大学の「キャリアセンター」です。実は、企業の採用広報にとってキャリアセンターは強力な味方になり得ます。本記事では、キャリアセンターの基本と、中小企業がどのように活用すれば採用活動がうまくいくのかを、具体的に解説します。
キャリアセンターとは?大学の就職支援の拠点

キャリアセンターとは、大学生の就職活動を支援する専門部署のことです。学生の進路相談、インターンシップや求人情報の提供、就活ガイダンスなど、多岐にわたる支援を行っています。
学生にとっては「就職活動の相談窓口」であるキャリアセンターですが、企業にとっては「ターゲット学生に直接アプローチできる場所」としても注目されています。大学によっては、学部や専攻に応じて担当者が分かれており、学生の特性や希望に合った企業を紹介する役割を果たしていることもあります。
まずは、キャリアセンターが企業にとってどんな存在なのか、理解を深めましょう。
なぜ今、キャリアセンターと連携すべきなのか?

中小企業がキャリアセンターと連携するメリットは大きく、以下の理由があります。
1. 学生との信頼関係を築きやすい
キャリアセンターは、学生にとって信頼できる情報源です。学生が就職先を選ぶ際、「キャリアセンターに紹介された企業」は安心材料になります。そのため、キャリアセンター経由で情報提供を行えば、応募から内定後の定着率向上にもつながります。
2. 早期のアプローチが可能
現在、学生の就職活動は早期化しています。インターンシップから内定までが非常にスピーディーに進むケースも多く、キャリアセンターは早期選考を考える学生の相談窓口にもなっています。ここで自社の情報を届けることで、他社より一歩リードできます。
3. 地元志向の学生にアプローチできる
特に地方の大学では、地元企業に就職したいと考える学生が多くいます。キャリアセンターはこうした学生と企業の橋渡し役を担っており、地域密着型の採用活動には欠かせない存在です。
キャリアセンターと連携するための3つのステップ

では、具体的にどのようにキャリアセンターと連携を図ればよいのでしょうか?ここでは3つのステップをご紹介します。
1. まずは訪問と挨拶を
キャリアセンターとの信頼関係を築くためには、最初に担当者への訪問と挨拶が基本です。企業の概要や採用活動の方針、求める人物像をしっかり説明し、「顔の見える関係」をつくることが第一歩になります。
訪問のベストタイミング
- 採用広報解禁の直前から直後(2月〜3月):求人票の提出や学内イベントの案内に合わせて訪問すると、年間を通じた情報提供がスムーズになります。
- インターンシップの募集開始前(5月〜6月):夏休み期間のインターンシップ参加者を募るため、この時期に情報を届けることで参加率が高まります。
- 学内イベントのエントリー時期(半年前〜3ヶ月前):合同企業説明会やキャリアセミナーへの参加申し込みは早めが基本です。大学の年間スケジュールに合わせて準備しましょう。
2. インターンシップ情報を積極的に提供
学生の就職活動において、インターンシップは重要なステップです。キャリアセンターにインターン情報を提供し、早い段階から自社を知ってもらうことで、本選考へのスムーズな導線を作れます。インターンシップ後のフォローアップも欠かさず行いましょう。
3. 学内イベントへの参加
大学主催の合同企業説明会やキャリアセミナーへの参加は、学生に直接自社の魅力を伝えられる貴重な機会です。他社との差別化を意識したプレゼンや説明を行い、「この会社に応募したい」と思わせるポイントをしっかり押さえましょう。
キャリアセンター訪問時に気をつけたい最近の変化(体験談)

私がキャリアセンターを訪問した際、最近では「キャリタスUC」というシステムを利用するよう案内されることが増えています。
キャリタスUCとは、大学が導入する就職情報提供システムで、企業と学生、そしてキャリアセンターをオンラインでつなぐサービスです。
キャリタスUCの特徴
- 学生はキャリタスUC経由で求人検索やエントリーが可能
- 企業側もキャリアセンターを通じて求人票を送信したり、自社PRページを作成できる
- キャリアセンター職員とのやり取りもオンラインで完結できる
これまで大手ナビサイト(リクナビ・マイナビ)中心だった学生の情報収集手段も、キャリタスUCなどの大学専用サイトを利用するケースが増えているのが現状です。
つまり、キャリアセンターとのやり取りは「直接訪問+オンライン」を組み合わせて進めるのが、これからの基本スタイルだと言えます。
キャリアセンターを通じた採用活動のメリットと注意点

メリット
- 地元志向や安定志向の学生に効率よくアプローチできる
- 学生の「信頼できる情報源」からの推薦は、応募の質を高めやすい
- 長期的な関係を築けば、毎年安定した応募数を確保できる
注意点
- 各大学のキャリアセンターには独自のルールやスケジュールがあります。事前確認は必須です。
- 一方的な情報提供ではなく、学生やセンター職員との双方向コミュニケーションを意識しましょう。
信頼関係を築くことで、将来的に「この企業なら学生に紹介したい」と思ってもらえるようになります。
まとめ|キャリアセンターを味方につけて、新卒採用を成功させよう

少子化と人手不足の影響を受け、中小企業にとっては採用活動の競争が激化しています。だからこそ、大学のキャリアセンターとの連携は、他社との差別化を図り、優秀な学生と出会うための重要な手段と言えます。
「キャリアセンター=学生の最後の相談窓口」と考えれば、その場所に自社の名前が挙がることが、内定後の意思決定に大きく影響します。今すぐキャリアセンターへのアプローチを始め、2026年卒採用の成功を目指しましょう!
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