「働かないおじさん」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。これは、目立った成果を上げずに高い報酬を受け取り、定年を待つだけのように見える中高年社員を指します。
「働かないおじさん」と聞いて、私も少しドキッとしました笑。今は独立しているので働かないと食べていけない状況ですが、もし会社員のままだったら自分も「働かないおじさん」になっていたのかもしれません汗。
この記事では、なぜ「働かないおじさん」が生まれるのか、そして企業が取り組むべき具体的な対策について解説します。
「働かないおじさん」とは?

「働かないおじさん」は、成果に直結する行動が乏しくなり、組織への貢献が限定的になってしまった中高年社員のことを指します。役職や年齢に見合ったパフォーマンスが発揮されていない状態が続き、結果として企業全体の活力や生産性にも悪影響を及ぼす存在になってしまうケースが多く見られます。
なぜ、こうした「働かないおじさん」が生まれるのでしょうか。その背景には、日本特有の終身雇用や年功序列といった企業文化が大きく影響しています。過去の実績によってポジションを維持し続ける一方で、成果に対する厳密な評価やスキルアップの機会が提供されず、本人の成長意欲が薄れてしまうのです。
また、デジタルスキルの習得が遅れ、新たな業務に適応できないことも一因です。時代の変化についていけず、結果的に「働かない」と評価されてしまうケースも少なくありません。
「働かないおじさん」の典型的な特徴

「働かない」と言われる中高年社員には、いくつかの共通した特徴があります。これらの特徴は、行動や考え方、職場での立ち位置に顕著に現れ、結果として組織全体の生産性やチームの士気に大きな影響を与えます。企業が早い段階でこうした特徴に気づき、適切な対応を取ることが重要です。以下では、代表的な特徴を具体的に紹介し、その背景や影響についても解説します。
1. 仕事へのモチベーションが低い
「指示されたことしかやらない」「責任ある仕事は避ける」といった姿勢が目立ちます。自発的に業務に取り組む姿勢が見られず、最低限の業務しかこなさないという態度が定着しています。新しいプロジェクトへの参加や、難易度の高い仕事へのチャレンジを避け、自分に負荷がかからない範囲の業務だけに限定しようとする傾向があります。
2. 自分の役割や成果に無関心
会社全体の目標やチームとしての成果には関心を示さず、自分の担当業務のみを最低限こなすことに終始します。そのため、部署やチームの進捗に対して無関心であり、必要な連携や協力を怠りがちです。また、自ら積極的に情報共有やサポートを行うことも少なく、他のメンバーとの協働意識が希薄になっていることが多く見受けられます。結果として、組織全体の一体感が損なわれ、チームのパフォーマンス低下を招く原因となります。
3. 過去の成功体験に固執
「昔はこうやってうまくいった」と、過去の成功体験や実績に固執し続ける傾向があります。その結果、業務手順やツールが変化しても柔軟に対応せず、自ら学び直したり、新しい情報を取り入れることを拒むケースが多いです。これにより、チーム全体の業務改善やイノベーションの妨げとなり、場合によっては若手社員の意見や新たなアプローチを軽視する態度にもつながります。結果的に、組織の変革や成長のスピードを鈍化させてしまうリスクが高まります。
4. 学ぶ意欲の低下
新しいスキルや知識を身につけようとする意欲が乏しく、会社が提供する研修やセミナーへの参加も消極的です。自ら学びの場を探したり、自己研鑽に時間を割いたりする姿勢が見られず、業務の幅を広げる機会を自ら閉ざしていることが少なくありません。また、デジタルツールや最新の業務プロセスへの理解や習得にも後ろ向きであり、その結果、組織の生産性向上や変革の足を引っ張る存在となることもあります。学び続けることへの重要性を理解していない、あるいは理解しようとしないことが、さらに状況を悪化させているのです。
5. 周囲とのコミュニケーション不足
若手社員や他部署との連携を避け、孤立するケースが多く見られます。具体的には、定例のミーティングやプロジェクトでの意見交換にも消極的で、周囲からの情報提供やサポートにも関心を示さないことが多いです。そのため、自らの仕事に閉じこもりがちになり、結果として他メンバーとの信頼関係が築けず、さらなる孤立を深めてしまう悪循環に陥ります。また、孤立していることで本人の業務に対するフォローも難しくなり、トラブルや問題が表面化するのが遅れ、組織全体にとってリスクとなる場合もあります。
「働かないおじさん」が引き起こす企業への3つの悪影響

働かないおじさんをそのまま放置してしまうと、企業全体にさまざまな悪影響を及ぼします。特に、生産性の低下や職場の士気の悪化、若手社員の離職率上昇といった問題が挙げられます。また、組織全体の活力やイノベーションが失われ、企業の競争力を著しく損なうリスクも高まります。では、具体的にどのような影響があるのか、以下で詳しく解説していきます。
1. 若手社員のモチベーション低下
「頑張っても評価されない」「働かなくても許される」と感じる若手社員が増え、意欲が削がれます。その結果、優秀な人材が流出しやすくなります。
2. 業務の非効率化
本来は分担すべき業務が「働かないおじさん」によって停滞し、他の社員がカバーすることになります。これにより業務負担が偏り、現場の効率が悪化します。
3. 組織の変化対応力の低下
変革や新しい取り組みに対して消極的な態度を取りがちなため、組織全体のスピード感が鈍ります。デジタル化やDX推進など、企業の競争力向上に欠かせない施策が進まなくなる危険性もあります。
企業が今すぐ取り組むべき「働かないおじさん」対策5選

では、企業は「働かないおじさん」にどのように向き合い、具体的にどのような対策を講じるべきなのでしょうか?単なる注意喚起や配置転換では根本的な解決にはなりません。組織としての制度や文化を見直し、働く意欲や能力を引き出すためのアプローチが求められます。ここでは、すぐに取り組める実践的な対策を紹介します。
1. キャリア形成の初期に成長機会を与える
入社後3年以内に「達成感」や「成長実感」を得られるような育成プログラムを用意します。これにより、将来的なモチベーション低下を予防できます。
2. リスキリング(学び直し)の機会を提供する
デジタルスキルや最新技術の習得を促す研修を実施し、時代の変化に適応できる環境を整えます。学び直しを推進するための手当や補助制度の導入も効果的です。
3. 職務内容と評価基準の明確化
ジョブディスクリプションを整備し、職務の範囲や成果に対する評価基準を明確にします。責任と成果が連動することで、やる気を引き出します。
4. フィードバックの機会を増やす
上司との定期的な1on1ミーティングや、360度評価を導入し、現状の課題や期待を伝え続けることが重要です。
5. 挑戦できる環境・役割を用意する
新しいプロジェクトや社内異動を積極的に提案し、中高年社員にもチャレンジの場を提供します。特に「少し背伸びする役割」を担わせることで、意識改革を促します。
まとめ:「働かないおじさん」問題は組織変革のチャンス

「働かないおじさん」は、個人だけの責任ではなく、組織全体で向き合うべき課題です。評価制度や育成環境を見直し、年齢や役職に関係なく挑戦と成長を促す文化を醸成すれば、組織はさらに強くなります。
中高年社員が再び戦力として輝くことは、企業にとっても大きな財産になるはずです。今こそ、放置せずに積極的な対策を講じることが求められています。
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