最近、SNSやネット掲示板で目にすることが増えた「子持ち様」という言葉。経営者や人事担当者としては、「また新しい炎上ワードか」と見過ごせない反面、「現場ではどう対応すべきか」と悩む方も多いのではないでしょうか。
言葉というのは面白いもので、社会の流行でどんどん新しいワードが生まれていきます。今回は「子持ち様」という言葉をテーマに解説します。ぜひ、最後までお付き合いください。
この記事では、「子持ち様」の意味やその背景、そして企業としてどのように職場環境を整備すべきかをわかりやすく解説します。
「子持ち様」とは?意味と使われ方を解説

「子持ち様」とは、どのような意味を持つ言葉で、どのような場面で使われているのでしょうか?まずはその基本から解説します。
子持ち様とは
「子持ち様」とは、子育て中の親が職場で特別扱いされているとみなされるときに使われるネットスラングです。特に、小さな子どもを持つ親が、子どもの体調不良や学校行事などで頻繁に欠勤や早退をすることに対して、「また特別扱いだ」といった批判的なニュアンスで使われます。
SNSでの使用例
SNS上では、「急に休まれて迷惑」「子持ち様は配慮されて当たり前だと思ってる」といった投稿が目立ちます。こうした投稿が拡散されることで、さらに感情的な議論を呼び、職場での不満や不公平感が顕在化しやすくなっています。
「子持ち様」が生まれた背景

少子化と子育て経験者の減少
2022年の統計によると、18歳未満の子どもがいる世帯は全体の約18.3%。子育てをしている社員が少数派になっているため、子育てへの理解が職場全体で薄れている現状があります。
子育て支援の遅れ
企業の子育て支援がまだ十分でない場合、働く親は急な休みに頼らざるを得ません。それが結果として、周囲の社員にしわ寄せを生み、「不公平だ」という不満につながります。
SNSの影響
SNSでは匿名性が高いため、感情的な批判が飛び交いがちです。「子持ち様」という表現がその象徴と言えます。
私が目の当たりにした「子持ち様」の現場

私は、以前求人広告の代理店で企画営業として働いていました。ある日、コールセンターの採用担当者2名と打ち合わせを行ったときのことです。
担当者は2名いて、1人は小さな子どもを持つ女性、もう1人は独身の女性でした。打ち合わせのときは特に違和感を覚えませんでしたが、後日、広告の件で電話をした際に印象的な出来事がありました。
小さな子どもを持つ女性担当者が休みで、独身女性の方に内容を引き継いだところ、「またか」という反応が返ってきたのです。彼女は明らかに辟易しており、その瞬間、私は「子持ち様」という言葉が生まれる背景を、まさに目の当たりにしたと感じました。
これは10年ほど前の出来事ですが、今もなお同じような不公平感やしわ寄せが問題となっているのは事実です。
「子持ち様」問題への企業の具体的な対応策

では、子持ち様への不満や不公平感を、経営者や人事担当者はどのように防いでいけばよいのでしょうか。ここからは、具体的な対策について解説します。
柔軟な勤務体系の導入
フレックスタイムやリモートワーク制度を導入し、育児中の社員が自身のペースで働ける環境を整えましょう。急な休みにも柔軟に対応でき、職場全体の負担感を軽減できます。
公平な休暇制度の設計
「子どもがいる・いない」に関わらず、全社員が平等に休暇を取得できる制度を目指しましょう。例として「なんとなく休暇」を導入し、休む理由を問わず誰もが休暇を取得しやすい環境を作っている企業もあります。
業務分配の見直し
特定の社員に業務負荷が集中しないよう、業務の進め方を見直します。チームで業務を共有し、急な休みにもスムーズに対応できる仕組みづくりが大切です。
社員同士のサポート体制
社員間のコミュニケーションを促進し、相互理解を深めましょう。育児や介護をしている社員同士で情報交換やサポートを行う場を設けるのも有効です。
実例紹介:「サンキューペイ制度」
ある企業では、育児休業取得者の業務をカバーした社員に報奨金を支払う「サンキューペイ制度」を導入しています。これにより、カバーする側の負担感が減り、不公平感の解消につながっています。
これからの時代、企業に求められる「公平性」と「多様性」への対応

多様な事情への配慮
育児中の社員だけでなく、独身者や介護を担う社員、自身の学びや趣味に時間を充てたい社員など、さまざまなライフスタイルに配慮した制度が求められています。
制度設計のポイント
- 全社員が「自分も配慮されている」と感じられること
- 透明性のある制度運用
- 一人に負担をかけすぎない業務フローの整備
公平な制度設計は、離職率の低下や採用力の向上にも直結します。
まとめ|「子持ち様」を生まない職場づくりは経営の課題
「子持ち様」という言葉の背景には、企業の制度や文化の課題があります。制度的な整備と社員同士の相互理解を深めることで、不公平感や分断は解消できます。
特に、フレックスタイムやリモートワーク、サンキューペイ制度の導入は、多様な働き方を支える有効な手段です。
公平性と多様性を尊重する職場環境づくりは、社員のモチベーション向上や企業の持続的成長にもつながる重要な取り組みです。
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