佐賀県では、県内中小企業者等を対象に「第4弾 佐賀県多様な人材確保環境整備補助金」の第二次募集が行われています。
この補助金は、女性や外国人など多様な人材が安心して働ける職場環境づくりを支援する制度です。
採用に課題がある企業にとって、求人を出す前に「働きやすい環境」を整えることは重要です。この記事では、制度の概要、対象となる取り組み、申請前の注意点を整理します。
この記事では、佐賀県の「第4弾 佐賀県多様な人材確保環境整備補助金」第二次募集について、次の内容を整理します。
・どのような企業が対象になる可能性があるか
・どのような職場環境整備に使えるか
・補助率、補助金額、申請期限
・申請前に注意したいポイント
・採用や人材定着にどう活用できるか
職場環境を整えたい佐賀県内の中小企業者等は、申請前に制度内容を確認しておきましょう。
この補助金の要点
この補助金は、佐賀県内に店舗や事業所を有する中小企業者等が、職場環境を整備する際に活用できる可能性があります。
主なポイントは次のとおりです。
・対象は、佐賀県内に店舗や事業所を有する中小企業者等
・目的は、多様な人材が活躍できる職場環境の整備
・補助率は原則3分の2以内
・補助金額は50万円から200万円
・第二次募集の提出期間は2026年7月27日から8月27日
・第一次募集で採択された事業者は申請できません
ただし、審査があるため、申請すれば必ず採択される制度ではありません。
動画でも解説しています。
対象となる企業
公式情報では、佐賀県内に店舗や事業所を有する中小企業者等が対象とされています。
そのうえで、売上減少要件または賃金UP要件のいずれかを満たす必要があります。
売上減少要件では、次のいずれかに該当することが求められます。
・一定期間の売上高が、比較対象期間と比べて10%以上減少している
・一定期間の粗利益額が、比較対象期間と比べて3%以上減少している
・直近決算の営業利益額が、過去4年度のいずれかと比べて3%以上減少している
賃金UP要件は、確定申告時に決算書を提出していない小規模事業者などが対象です。事業場内最低賃金を5%以上引き上げることなど、複数の条件があります。
また、農林漁業者、医療福祉業者、常時使用する職員がいないCSOなどは、原則として対象外とされています。ただし、必要な許認可等を取得し、製造、加工、宿泊等の事業を行っている場合は、その事業部分のみ対象となる場合があります。
自社が対象になるかは、必ず公募要領で確認してください。
どのような取り組みに使えるのか
補助対象となるのは、多様な人材が活躍できるような職場環境の整備です。
公式情報では、取組例として次のような内容が示されています。
・従業員の暑熱対策のためのエアコン、スポットクーラーの導入
・女性従業員専用施設の整備
・従業員用トイレの改修
・職場内のWi-Fi整備
たとえば、製造業や建設業では、女性従業員用の更衣室やトイレが十分でないために、採用や定着の面で課題になることがあります。
また、夏場の暑さ対策は、従業員の安全や働きやすさに直結します。空調設備や休憩環境の整備は、人材確保だけでなく、離職防止にもつながる可能性があります。
補助対象経費
公募要領では、補助対象経費として次の区分が示されています。
・備品費
・委託費
・外注費、工事費
・借料
・その他、事業実施に必要と認められる経費
一方で、すべての経費が対象になるわけではありません。
たとえば、家賃、旅費、通信費、飲食・接待費、税務申告や決算書作成の費用、自社の人件費、汎用性の高いパソコンやスマートフォンなどは、補助対象外とされています。
また、対象経費は原則として、見積金額が10万円税抜以上のものに限られます。見積書は「一式」ではなく、できるだけ内訳が分かる形で取得する必要があります。
補助率と補助金額
補助率は、補助対象経費の3分の2以内です。
ただし、佐賀県内の伝統的地場産品製造事業者等については、4分の3以内となる場合があります。
補助金額は、50万円から200万円です。
たとえば、補助対象経費が300万円税抜で、補助率が3分の2の場合、補助金額は200万円となります。ただし、補助金は後払いです。採択後に事業を実施し、実績報告を行い、補助金額が確定してから支払われます。
そのため、先に自己資金や資金繰りの確認が必要です。
申請期間と提出方法
第二次募集の提出期間は、2026年7月27日(月)から2026年8月27日(木)までです。
佐賀県の公式ページでは「必着」と記載されています。一方で、公募要領では、郵便は消印有効、宅配便は受付日をもって期限までに到着したものとみなす旨の記載があります。
期限の扱いは重要なため、提出前に最新の公募要領と事務局への確認をおすすめします。
申請方法は、郵便または宅配便です。持参やメールでの受付は行われていません。
申請前に注意したいこと
この補助金を検討する際は、次の点に注意が必要です。
1つ目は、交付決定前の発注です。
公募要領では、事業経費の発生、つまり発注等の時期が交付決定前であることが判明した事業は、不採択または交付取消の対象になるとされています。申請前や採択前に契約・発注を進めないよう注意が必要です。
2つ目は、事業計画を丸投げしないことです。
外部支援者の助言を受けることは問題ありませんが、申請者自身が計画内容を把握し、主体的に作成する必要があります。
3つ目は、見積書の取り方です。
10万円税抜以上の経費は、原則として相見積りが必要です。発注予定先に相見積りの取得を任せるのではなく、申請者自身が内容を把握しておく必要があります。
4つ目は、対象外経費の確認です。
職場環境整備に関係しそうに見えても、制度上対象外となる経費があります。設備投資の前に、公募要領で確認することが大切です。
採用に困っている企業ほど、環境整備を見直したい
採用活動では、求人票や採用サイト、求人広告に目が向きがちです。
しかし、求職者は「入社後に安心して働けるか」も見ています。
特に、女性、外国人、若手人材など多様な人材を受け入れたい企業では、次のような点が採用や定着に影響します。
・更衣室やトイレなどの基本的な環境
・暑さや身体的負担への配慮
・休憩しやすいスペース
・コミュニケーションや業務に必要な通信環境
補助金を使うこと自体が目的ではありません。自社の採用課題や定着課題を整理し、その改善につながる環境整備を考えることが大切です。
活用イメージ
たとえば、次のような企業は、この補助金を確認する価値があります。
・女性の採用を進めたいが、更衣室やトイレに課題がある
・夏場の作業環境が厳しく、暑熱対策を検討している
・従業員の休憩環境を整え、定着率を高めたい
・外国人材や若手人材を受け入れるため、職場環境を見直したい
・人材確保に向けて、設備面から働きやすさを整えたい
このような取り組みは、単なる設備投資ではなく、採用力や定着力を高めるための土台づくりといえます。
よくある質問
Q1. 申請すれば必ず補助金を受けられますか?
いいえ。審査があり、不採択になる場合があります。申請内容や事業計画、対象経費の妥当性などを確認したうえで申請する必要があります。
Q2. 交付決定前に発注しても対象になりますか?
公募要領では、交付決定前に発注等を行った事業は、不採択または交付取消の対象になるとされています。契約や発注のタイミングには注意が必要です。
Q3. パソコンやスマートフォンは対象になりますか?
汎用性があり目的外使用になり得るものは、原則として補助対象外とされています。具体的には、事務用パソコン、タブレット端末、スマートフォンなどが例示されています。
Q4. 自社が対象になるか分からない場合はどうすればよいですか?
まずは公式ページ、公募要領、Q&Aを確認しましょう。売上減少要件や賃金UP要件、業種による対象外条件などがあります。不明な場合は、事務局への確認が必要です。
Q5. 補助金を採用活動にどう活かせばよいですか?
求人を出すだけでなく、働きやすい環境を整えることが大切です。更衣室、トイレ、空調、休憩スペースなどの整備は、応募者にとっても入社後の安心材料になります。
まとめ
「第4弾 佐賀県多様な人材確保環境整備補助金」は、佐賀県内の中小企業者等が、多様な人材を受け入れやすい職場環境を整えるために活用できる可能性がある制度です。
補助率は原則3分の2以内、補助金額は50万円から200万円です。第二次募集の提出期間は、2026年7月27日から8月27日までとされています。
ただし、対象者や対象経費、交付決定前の発注、相見積り、提出方法など、確認すべき点が多い制度です。
制度の対象になるか分からない場合や、補助金を活用して採用活動・職場環境整備を進めたい場合は、お問合せページからお気軽にご相談ください。制度の確認だけでなく、活用方法や実行まで含めてご支援します。
自社が対象になるか分からない段階でもご相談いただけます。
対象になるかの確認や、簡単なご相談からでも受け付けています。
公式情報
・佐賀県公式ページ
https://www.pref.saga.lg.jp/kiji003120276/index.html
・佐賀県産業イノベーションセンター公式ページ
https://sagaperch.jp/news/000343.php

