徳島県企業等採用活動支援事業補助金の概要

徳島県では、県内中小企業等の採用力向上を支援するため、「企業等採用活動支援事業補助金」の募集を行っています。

この補助金は、単なる求人広告や合同説明会への出展費用ではなく、自社の魅力を整理し、継続的に採用情報を発信するための取り組みを支援する制度です。採用戦略づくり、採用サイトの制作・改修、SNS発信用の企画、採用動画やパンフレット制作などを検討している徳島県内の事業者にとって、活用しやすい補助金といえます。

補助金の概要

企業等採用活動支援事業補助金は、徳島県内の中小企業等が、自社の理念やビジョン、仕事の魅力、職場の雰囲気などを明確にし、若年層をはじめとした人材の安定的な採用につなげることを目的としています。

補助対象となる事業は、主に次の2区分です。

区分主な内容補助率・上限額
専門家による採用コンサルティング採用戦略策定、採用ターゲット分析、自社の強み抽出、採用計画立案、社内体制強化など補助率1/2、上限50万円
採用情報発信媒体の制作・改修採用ホームページの構築・改修、SNS発信企画、動画制作、採用パンフレット等補助率1/2、上限50万円

各区分で上限50万円とされているため、採用戦略の整理と採用ページ制作を組み合わせて検討することも考えられます。

徳島県公式ページ
オンライン申請受付サイト

対象となる事業者

対象となるのは、徳島県内に本社または主たる事業所等を有する中小企業者等です。個人事業主も対象に含まれます。

主な要件は次のとおりです。

  • 徳島県内の事業所で常時使用する従業員を1人以上雇用していること
  • 今後2年間、令和9年度・令和10年度に、1人以上の正規職員の新規大卒等採用計画があること
  • 過去2年間、令和6年度・令和7年度の新規採用実績において、採用計画数に達していない年があること
  • 「ジョブナビとくしま」に企業登録し、企業情報を掲載していること
  • 創業から1年以上経過していること
  • 県税の未納がないこと
  • みなし大企業、暴力団関係者等に該当しないこと

なお、徳島県外に本社がある場合でも、県内の支店や営業所で採用を行い、県内で営業実態があり、従業員を1人以上雇用している場合は対象となります。

一方で、令和8年度に創業したばかりの事業者は、創業から1年以上という要件を満たさないため申請できません。

補助対象になる取り組み

この補助金で重視されているのは、「採用活動を継続的に強くするための仕組みづくり」です。

たとえば、次のような取り組みが対象になります。

  • 採用ターゲットの整理
  • 自社の強みや魅力の言語化
  • 採用コンセプトの設計
  • 面接官研修など社内採用体制の強化
  • 採用ホームページや採用ページの制作・改修
  • 採用目的のSNS発信企画
  • 採用動画や写真などのコンテンツ制作
  • 採用パンフレットのデザイン・制作

採用ホームページを改修する場合は、単に会社案内をきれいにするだけではなく、採用情報への明確な導線を設け、自社の魅力や働くイメージが伝わる内容にする必要があります。

採用情報発信媒体に必要な3つの要素

採用サイト、採用ページ、動画、パンフレットなどを制作・改修する場合、次の3カテゴリすべてを含める必要があります。

1つ目は「理念・未来像の魅力」です。企業の使命、ビジョン、代表メッセージ、どのような人と一緒に働きたいかなどを伝える内容です。

2つ目は「仕事・成長の魅力」です。事業内容、具体的な業務、入社後のキャリアパス、教育研修制度、福利厚生などを通じて、働くことでどのように成長できるかを示します。

3つ目は「人・組織の魅力」です。社員インタビュー、座談会、若手社員の1日の流れ、職場風景の写真や動画などにより、実際に働く人や職場の雰囲気を伝えます。

つまり、「募集要項」と「応募フォーム」だけを掲載したページでは要件を満たしません。採用したい人材に対して、自社で働く意味や魅力が伝わる内容にすることが重要です。

補助対象外となる費用

次のような費用は対象外です。

  • 求人サイトへの掲載料・登録料
  • 広告掲載費
  • 採用実務の代行、アウトソーシング費用
  • 合同企業説明会等への出展料
  • ブース装飾費
  • ノベルティグッズの制作・購入費
  • ECサイトや通販ページの構築・改修費
  • 販売促進や営業活動を主目的とするホームページ制作費
  • カメラやPCなど物品購入費
  • 振込手数料、各種証明書の発行手数料
  • 他の補助金を受けている、または受けることが確定している経費

また、交付決定前に契約・発注・着手した事業は、原則として補助対象外です。申請後すぐに制作会社や専門家と契約するのではなく、交付決定通知書が届いてから契約・発注するよう注意が必要です。

募集期間と事業完了期限

募集期間は、令和8年7月1日から令和8年11月30日までです。

ただし、予算の範囲内で交付されるため、期限前に募集が終了する可能性があります。活用を検討している場合は、早めに準備を進めることをおすすめします。

事業完了後は、事業完了日から30日以内、または令和9年3月1日のいずれか早い日までに実績報告を行う必要があります。

申請時に必要な主な書類

申請時には、主に次の書類が必要です。

  • 交付申請書
  • 誓約書
  • 補助事業計画書
  • 経費明細表
  • 県税に未納がないことを証明する納税証明書
  • 事業実態を確認できる書類
  • その他、必要とされる書類

法人の場合は登記事項証明書の写し、個人事業主の場合は直近の確定申告書の写しや開業届の写しなどが必要になります。

また、「ジョブナビとくしま」への登録も要件のひとつです。未登録の場合は、申請前に登録状況を確認しておきましょう。

活用を検討したい事業者

この補助金は、次のような事業者に向いています。

  • 採用したいが、自社の魅力をうまく伝えられていない
  • 採用ページが古く、求職者向けの情報が不足している
  • 若手人材や新卒採用に力を入れたい
  • SNSや動画を使った採用広報を始めたい
  • 採用活動を場当たり的ではなく、戦略的に見直したい
  • 採用パンフレットや社員インタビューを整備したい

求人広告への掲載費用は対象外ですが、採用活動の土台となる「自社の魅力発信」を整える費用は対象になり得ます。短期的な求人募集だけでなく、今後の採用力を高めたい企業にとっては、検討価値のある制度です。

まとめ

徳島県の企業等採用活動支援事業補助金は、採用コンサルティングや採用情報発信媒体の制作・改修に使える補助金です。

補助率は2分の1、上限額は各区分50万円です。申請期限は令和8年11月30日ですが、予算の状況によっては早期終了する可能性があります。

採用サイト、採用動画、採用パンフレットなどを制作する場合は、単なる求人情報ではなく、理念・仕事・人や組織の魅力をしっかり伝える設計が必要です。

「自社は対象になるのか」「どの費用が補助対象になるのか」「採用ページの内容をどう設計すればよいか」と迷う場合は、早めに専門家へ相談し、申請前に事業計画と見積内容を整理しておきましょう。

よくある質問

Q. 徳島県外に本社がありますが、対象になりますか?

徳島県内に支店や営業所などの事業所があり、県内で営業実態がある場合は対象となります。ただし、県内の事業所で常時使用する従業員を1人以上雇用していることが必要です。

Q. 令和8年度に創業したばかりでも申請できますか?

申請できません。法人の場合は設立登記、個人事業主の場合は開業届の提出から1年以上経過していることが要件です。

Q. 過去2年間、計画どおりに採用できている場合も申請できますか?

原則として対象になりません。過去2年間、令和6年度・令和7年度の新規採用実績のうち、採用計画数に達していない年があることが要件です。

Q. 求人サイトへの掲載料や合同説明会の出展料は対象になりますか?

対象になりません。本補助金は、継続的な採用力向上を目的とする制度です。そのため、求人サイト掲載料、広告費、合同説明会の出展料、ブース装飾費など、一過性の採用活動にかかる費用は対象外です。

Q. 採用ホームページと採用パンフレットを同時に作ることはできますか?

可能です。区分「採用情報発信媒体の制作・改修」の範囲内で、デジタル媒体と紙媒体の両方の経費を申請できます。

Q. SNSの運用代行費用は対象になりますか?

日々の投稿代行などの運用代行費用は、採用実務の代行・アウトソーシング費用に該当するため対象外です。一方で、採用目的のSNS活用や発信企画のための動画・写真などのコンテンツ制作費は対象となる場合があります。

Q. 交付決定前に契約や発注をしてもよいですか?

原則として、交付決定前に契約・着手した事業は補助対象外です。県の審査を経て交付決定通知書が届いた後に、契約・発注を行う必要があります。

まずは対象になるか確認しましょう

企業等採用活動支援事業補助金は、採用サイトや採用動画、採用パンフレットの制作を検討している事業者にとって活用しやすい制度です。

一方で、対象となる経費と対象外となる経費の線引きがはっきりしており、特に「求人広告費」「採用代行費」「交付決定前の契約」は注意が必要です。また、採用情報発信媒体には、理念・仕事・人や組織の魅力を盛り込む必要があります。

株式会社コクリエパートナーでは、補助金の対象可否の確認から、事業計画の整理、採用サイト・採用広報の方向性づくりまでサポートしています。

「自社は申請できるのか知りたい」
「採用ページの制作費が対象になるか確認したい」
「申請前に見積書や事業内容を整理したい」

このような場合は、お早めにご相談ください。募集期限は令和8年11月30日ですが、予算の状況により期限前に受付が終了する可能性があります。

ABOUT ME
採用人事コンサルタント 大岩貴文
求人広告の営業として10年間、中小企業の採用現場を見続けてきました。「採用の問題は、経営の問題」と確信し、中小企業診断士(経営コンサルタント唯一の国家資格)を取得。今は採用戦略・人材育成・経営改善を手がけるコンサルタントとして活動しています。「いい人が来ない」「採っても辞めてしまう」——そんなお悩み、ぜひご相談ください。経済産業省認定経営革新等支援機関 / 中小企業基盤整備機構経営アドバイザー