月曜日の朝になると、なんとなくオフィスの空気が重い……。 社員の顔色が冴えない、会話も少ない。 そんな風に感じたことはありませんか?
それ、もしかすると「サザエさん症候群」が原因かもしれません。
仕事のプレッシャーが大きかったり、職場や取引先との人間関係に悩んだり…。現代は何かとストレスを感じることが多いですね。会社として何かケアできることはないのでしょうか?
今回は、経営者や人事担当者が知っておきたい“月曜の憂うつ”の正体と、企業として取れる対策についてご紹介します。
サザエさん症候群とは?

「サザエさん症候群」とは、毎週日曜日の夕方から夜にかけて、翌日の仕事や学校を思い浮かべて憂うつになる現象のことです。
名前の由来は、その時間帯に放送されるアニメ『サザエさん』。
あのエンディングテーマを聞いた瞬間、「ああ、明日からまた仕事か……」と気が重くなる。 そんな感覚に心当たりのある方も多いのではないでしょうか。
特に、仕事にストレスを感じている人や、休日と平日のギャップが大きい人、ストレス発散が苦手な人に多く見られます。
江崎グリコが2018年に実施した「憂鬱な曜日調査」では、20~50代の働く男女と専業主婦それぞれ400人ずつ、計1200人を対象に調査した結果、 月曜日が他の曜日を大きく引き離して“最も憂うつな曜日”という結果が出ています。
月曜日を憂うつと感じる割合は、
- 働く男性:77%
- 働く女性:86%
- 専業主婦:62%
他の曜日はいずれも高くて30%程度にとどまり、月曜日の“嫌われっぷり”は群を抜いています。
単なる気分の問題と思われがちですが、症状が進むと吐き気や胃痛、倦怠感、不眠といった身体的不調を引き起こすこともある、無視できない現象です。
職場に広がる“サザエさん症候群”の影響とは?

サザエさん症候群は、社員個人だけの問題ではありません。
放っておくと、職場全体の雰囲気や業務効率にまで悪影響を及ぼします。
月曜の朝から気分が落ち込んでいる社員が多いと、次のような問題が起きやすくなります:
- 遅刻や欠勤、特に月曜に集中する
- 会議での発言が少なくなる
- 生産性の低下、集中力の欠如
- 離職率の上昇
これらはすべて、チームや会社全体のパフォーマンスに直結する課題です。
社員の心の状態に、組織としても目を向ける必要があります。
他社の取り組みに学ぶ、月曜の憂うつ対策

サザエさん症候群を軽減するために、ユニークな工夫を取り入れている企業も増えています。
例えば——
宅麺.comの「ラーメンで始まる月曜日」
通販で有名な「宅麺.com」では、毎月第1月曜日にオフィスでラーメンを調理して皆でランチを楽しむ習慣を導入。
理由は「自社商品の理解」ですが、実際には社員同士が笑顔で始める月曜をつくることが狙い。 月曜が“ラーメンの日”になるだけで、出社がちょっと楽しみに変わるのです。
長野県中野市役所の「マンデーモーニングコーヒー」
市役所の敷地に毎週月曜の朝だけ出店するキッチンカー。
「月曜の朝にちょっとした楽しみを」という思いから始まりましたが、毎週100杯近く売れるほどの人気ぶりに。 ちょっとした楽しみが、出勤のモチベーションになる好例です。
monday.com:見た目から明るくする業務ツール
イスラエル発の業務管理ツール「monday.com」は、色鮮やかで直感的なUIが特徴。
週明けに画面を開いた瞬間にポップな演出が表示されるなど、感情面での負担を軽減。 まさに“気分が乗らない月曜日”を意識して設計されています。
アメリカで話題「ベア・ミニマム・マンデー」
月曜日は最小限の業務だけこなし、無理せずゆっくり始めようという考え方。
火曜以降にスムーズに移行できるという点で、企業の働き方改革にもヒントを与えてくれます。
経営者・人事担当者にできること

では、サザエさん症候群に対して企業としてどんなことができるでしょうか?
1. 月曜の“ちょっとした楽しみ”を用意する
- 朝食付きのミーティング
- お気に入りのコーヒー制度(会社負担)
- 月曜限定の「おやつタイム」など
こうしたちょっとした工夫が、週の始まりの空気を大きく変えます。
2. 月曜は“会議ゼロデー”にする
出勤した直後から頭をフル回転させるのではなく、緩やかなスタートを許容することで心理的ハードルを下げられます。
3. 社内で“楽しみ”を共有する文化を作る
例えば、「月曜のおすすめプレイリスト」や「ジャンプを読む会」など、共通の楽しみを話題にできるコンテンツを社内SNSで発信するのも一案です。
私の体験談

私自身、かつて求人広告の代理店で営業をしていたときに、いわゆる“サザエさん症候群”のような状況を経験したことがあります。
当時は大手のクライアントを担当しており、取引金額も大きく、責任の重さに常にプレッシャーを感じていました。さらに、その会社の担当者は明らかに私よりも仕事ができる方で、中途半端なことを言えばすぐに指摘される、という緊張感のあるやりとりが続いていました。
そのため、その会社との打ち合わせがある日は、朝から吐き気を感じることもありました。日曜の夜になると「ああ、明日はあの会社と…」と気が重くなり、眠りも浅くなったことを覚えています。
当時は「これはサザエさん症候群だ」と自覚していたわけではありませんが、今思えば、まさにそのような状態だったのだと思います。
ただ、あの経験を乗り越えたことで、自分に自信がついたのも事実です。逃げ出したくなるような仕事ほど、人は成長できるのだと実感しています。
まとめ

「サザエさん症候群」は、単なる“やる気が出ない”だけの話ではありません。
社員が週のスタートをどう迎えるかは、その週の仕事の質に直結します。職場全体の生産性や雰囲気にも大きな影響を及ぼすため、企業として無視できない課題のひとつです。
江崎グリコの調査によると、働く男性の77%、女性の86%が月曜日を憂うつに感じており、他の曜日を大きく上回る数字となっています。このように「月曜日=つらいもの」という共通認識がある中で、企業がどう向き合うかが問われています。
社員の不調サインを見逃さず、ちょっとした楽しみやリズムのある始まりを用意するだけでも、社員の気持ちは大きく変わります。月曜日に出社したくなる仕掛けや文化をつくることは、結果的に社員の定着率や仕事へのモチベーション向上にもつながるでしょう。
「月曜はちょっと楽しい日」に変えていく。 そのために、できるところから、小さな工夫を始めてみてはいかがでしょうか?
よくある質問(Q&A)
Q:なぜサザエさん症候群といわれているのですか?
A:日曜夕方に放送される国民的アニメ『サザエさん』を見終えた頃に、「明日から仕事か…」と憂うつになる人が多いため、この名前がつけられました。
Q:サザエさん症候群の他にどんな表現がありますか?
A:「ブルーマンデー」や「月曜病」なども同じような意味で使われることがあります。最近では「ベア・ミニマム・マンデー」という働き方も注目されています。
Q:なぜ、サザエさん症候群になってしまうのですか?
A:仕事に対するストレス、休日とのギャップ、休み明けのプレッシャーなどが主な原因です。特にストレス発散が苦手な人に多く見られます。
Q:サザエさん症候群になっている社員の特徴は?
A:日曜夕方から気分が落ち込む、月曜の朝に元気がない、遅刻や欠勤が月曜日に多いなどの傾向があります。また、睡眠の質が下がる、体調不良が出やすいといった身体面のサインもあります。
Q:どうすればサザエさん症候群をおさえることができますか?
A:月曜日の朝にちょっとした楽しみをつくる、会議を避けて緩やかに始業する、福利厚生や制度で気分転換を促すなど、組織として工夫することで軽減できます。
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