✅ 結論:45歳以上でも、教育訓練給付制度は利用できます
制度そのものに年齢上限はなく、雇用保険の加入期間などの条件を満たせば、受講費用の20〜70%が国から支給されます。「自分は対象外では?」と不安に思っている方も、ぜひこのまま読み進めてください。
・45歳以上でも受給できる具体的な条件(2026年最新情報)
・給付額の目安と3種類の制度の使い分け
・対象講座の探し方・申請の流れ
・企業担当者が社員をサポートする際のポイントと注意点
何を隠そう私も教育訓練給付金にお世話になった一人です。中小企業診断士の講座(20万円以上)を受講した際に実際に活用しました。せっかくスキルアップにお金をかけるなら、使えるものは全部使うべきですよね!
本記事では、45歳以上の社員も対象となる教育訓練給付制度の詳細と、その活用方法について解説します。
45歳以上でも使える!教育訓練給付制度の基本と3種類

教育訓練給付制度は、雇用保険に加入している人がスキルアップや資格取得のために講座を受講した際に、その費用の一部が国から支給される制度です。厚生労働省が所管し、ハローワークを通じて申請します。
制度は給付率・上限額の異なる3種類があります。
| 種類 | 給付率 | 上限額 | 対象講座のイメージ |
|---|---|---|---|
| 一般教育訓練 | 受講費用の20% | 10万円 | 語学・簿記・ITパスポートなど幅広い資格講座 |
| 特定一般教育訓練 | 受講費用の40% | 20万円 | 介護福祉士・大型免許など就職・昇格に直結するもの |
| 専門実践教育訓練 | 受講費用の50%(修了+就職で最大70%) | 年40万円(最大年56万円) | 看護師・社会保険労務士・ITエンジニア向け長期講座など |
▶ 年齢制限に関するよくある誤解
「45歳以上は対象外」は誤解です。
教育訓練給付制度そのものに年齢上限はありません。ただし、「教育訓練支援給付金」(専門実践教育訓練を受講中の失業者への生活費支援)だけは、受講開始時点で45歳未満であることが条件です(2027年3月31日までの時限措置)。
この2つが混同されがちですが、「給付制度」と「支援給付金」は別物。45歳以上でも、受講費用の補助(専門実践で50〜70%)は受け取れます。
45歳以上が受給するための具体的な条件(2026年最新)

給付を受けるには、以下の条件をすべて満たす必要があります。
◆ 共通の受給要件
- 雇用保険の被保険者である(または離職後1年以内)
- 支給要件期間が一般は1年以上、専門実践は3年以上(初回は1年以上の場合あり)
- 前回の給付金受給から3年以上経過している(初回は不問)
- ハローワークで受講開始前に「教育訓練給付金支給要件照会」を行っている
◆ 在職中と離職中で異なるポイント
| 項目 | 在職中の方 | 離職後の方 |
|---|---|---|
| 申請タイミング | 受講修了後1か月以内にハローワークへ | 離職後1年以内が対象期間(妊娠・育児等で延長あり) |
| 雇用保険の確認 | 給与明細や会社に加入状況を確認 | 離職票・雇用保険被保険者証で加入期間を確認 |
| 特定一般・専門実践 | 受講前にハローワークでジョブ・カード作成が必要 | ハローワークで訓練前キャリアコンサルティングを受ける |
「雇用保険に何年加入しているか」が最大のポイントです。自分では把握しにくい場合は、ハローワークで「支給要件照会」という無料の確認手続きができます。受講申込前に必ず確認することをおすすめします。
給付額の目安と受給シミュレーション

具体的な金額感をつかむために、受講費用別の給付例を見てみましょう。
| 受講費用の例 | 一般(20%) | 特定一般(40%) | 専門実践(50〜70%) |
|---|---|---|---|
| 10万円の講座 | 2万円支給 | 4万円支給 | 5万円(修了後就職で7万円) |
| 30万円の講座 | 6万円支給 | 12万円支給 | 15万円(修了後就職で21万円) |
| 50万円の講座 | 10万円支給(上限) | 20万円支給(上限) | 25万円(修了後就職で35万円) |
| 80万円/年の講座 | 10万円支給(上限) | 20万円支給(上限) | 40万円/年(上限)、修了後就職で56万円/年 |
💡 45歳以上に人気の対象講座ジャンル
- DX・IT系: ITパスポート、基本情報技術者、AWSクラウドなど
- 経営・会計系: 中小企業診断士、社会保険労務士、日商簿記1級など
- 介護・医療系: 介護福祉士、ケアマネジャー、看護師国家試験対策など
- 語学系: TOEIC・ビジネス英語(一般教育訓練が多い)
- 専門職系: ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引士など
対象講座の探し方と選び方のコツ

「どの講座が給付対象になるのか」は自分で確認する必要があります。以下の手順で探しましょう。
STEP 1|厚生労働省の「教育訓練講座検索システム」にアクセス https://www.kyufu.mhlw.go.jp/kensaku/ にアクセスし、「分野」「地域」「資格・講座名」で絞り込み検索ができます。オンライン講座も多数掲載されています。
STEP 2|給付種類と受講形式を確認する 検索結果には「一般」「特定一般」「専門実践」の区別と、通学・通信・オンラインの形式が表示されます。自分の生活スタイルに合った形式を選びましょう。
STEP 3|ハローワークで支給要件を照会する 講座を決める前に必ずハローワークで「教育訓練給付金支給要件照会」を行い、自分が対象かどうかを確認します。これは無料で、予約不要のハローワークも多いです。
STEP 4|受講申込・ジョブ・カード作成(特定一般・専門実践の場合) 特定一般と専門実践では、受講開始1か月前までにハローワークでジョブ・カードを作成するキャリアコンサルティングが必須です。早めに動きましょう。
私が活用した大原簿記専門学校の中小企業診断士講座も、この検索システムで見つけました。「分野:経営・ビジネス」で検索すると出てきます。通信講座なので仕事しながらでも無理なく続けられましたよ。
実体験:中小企業診断士の講座で給付金を活用した話

大手メディアで求人広告営業を10年経験後、独立を視野に中小企業診断士の資格取得を決意。会社員として働きながら、大原簿記専門学校の通信講座を受講しました。受講費用は20万円以上かかりましたが、一般教育訓練給付金(当時)を活用して費用の一部が支給されました。
実際に申請して気づいたことを3点シェアします。
気づき① ハローワークへの事前相談が思ったより簡単だった 「役所っぽくて面倒そう」と思っていましたが、予約なしで当日対応してもらえ、30分ほどで支給要件の照会が完了しました。
気づき② 申請は修了後・自分で行う(会社経由ではない) 給付金の申請はあくまで個人が行います。会社が手続きしてくれるわけではないので、修了後1か月以内の期限を自分で管理する必要があります。
気づき③ 「目的意識」があると費用対効果が全然違う 「給付金があるから受けてみようかな」ではなく、「この資格でこう活かす」という目標を持てた人ほど、スキルを実務に転換できていると感じます。
【法人担当者向け】社員への制度活用サポートのポイント
ここからは、人事・総務担当者の方へ向けた内容です。
教育訓練給付制度は「個人が申請するもの」ですが、企業側が正しく理解して社員に周知・サポートすることで、人材育成コストを大幅に抑えながら社員のスキルアップと定着率向上を図れます。
◆ 社員が受給できるか確認する3ステップ
STEP 1|雇用保険の加入期間を確認 社員の入社日と、過去に他社で雇用保険に加入していた期間(通算可能)を確認。特に中途入社や派遣経験者は通算期間が長くなる場合があります。
STEP 2|希望講座が給付対象かどうかをチェック 厚労省の検索システムで対象講座を確認。「業務に直結する」かつ「給付率が高い」専門実践・特定一般を優先的に案内するのがおすすめです。
STEP 3|ハローワークへの相談を後押しする 社員が自分でハローワークへ問い合わせることに心理的ハードルを感じている場合、上司や担当者が「一緒に調べよう」と声をかけるだけで行動が大きく変わります。
◆ 企業が得られる3つのメリット
💰 人材育成コストの削減 国の補助で社員が自費受講する形になるため、企業の研修費ゼロで人材が育ちます。浮いたコストを採用や他の施策へ回せます。
💼 エンゲージメント・定着率の向上 「会社が自分のキャリアを応援してくれている」という実感が、離職防止と職場の活性化につながります。
🔄 45歳以上社員の戦力化・再活躍 ベテラン社員のリスキリングを後押しし、DX推進・管理職・専門職への移行を促進できます。
◆ 会社として注意すべきこと
- 申請はあくまで「個人」が行う。会社が代わりに申請することはできない
- 受講費用を会社が立て替える場合は、給付金受領後の精算ルールを就業規則に明記する
- 在職中に専門実践を受けさせる場合、修了後の資格活用プランをセットで考える
- 「教育訓練支援給付金」(45歳未満限定の生活費支援)と混同しないよう社員に説明する
まとめ:45歳以上こそ積極的に活用を
この記事のポイントを振り返ります。
- 教育訓練給付制度に年齢上限はなく、45歳以上でも受給できる
- 雇用保険の加入期間(一般は1年以上)が主な条件
- 給付率は種類によって20〜70%、最大年56万円の支給も
- 対象講座は厚労省サイトで検索、受講前にハローワークで照会を
- 企業担当者は「個人申請」の仕組みを理解した上で社員をサポートする
人手不足が深刻化する今、45歳以上の社員の経験と新しいスキルを掛け合わせることが、企業の競争力を高める一番の近道です。制度を知らずに損をしている方が多い現状だからこそ、この記事が一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。
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