テレワークができるのに出社を求める企業が少なくありません。アメリカの大企業では週5日出社に切り替えるケースも増えており、その流れは日本でも同様です。
最初は戸惑いましたが、一旦慣れると便利で仕方がないテレワーク。なんと言っても通勤をしなくて良いので移動時間を自由に使えるところが魅力的ですよね。でも、経営者としては出社して顔を合わせて仕事をすることも重要視したい方も多いのではないでしょうか?
「なぜ出社が必要なのか?」「社員の不満はないのか?」「制度として見直すべき点は?」——こうした疑問を抱える経営者や採用担当者のために、この記事ではその背景と企業が今考えるべきポイントを整理して解説します。
テレワークできるのに出社が求められる理由とは?

コロナ禍を経てテレワークが広まったにもかかわらず、出社を再び義務付ける企業が増えています。
その背景には、以下のような理由があります。
- コミュニケーションの向上:対面でのやり取りは、雑談を通じた情報共有や迅速な意思決定に効果的です。
- チームビルディング:オフィスでの協働は、価値観の共有や一体感の醸成に寄与します。
- 管理職の不安:マネジメントが難しくなり、部下の勤務状況を把握しづらくなることへの懸念があります。
- 企業文化の維持:対面による共同作業が文化形成に不可欠だと考える企業もあります。
- 法的・制度的な制約:就業規則や労働契約の内容によっては、出社を求める根拠がある場合もあります。
このように、単なる慣習ではなく、業務効率や企業運営の観点から出社が見直される動きがあるのです。
テレワークを続けたい社員の声とは?

近年、テレワークは社員にとっても企業にとっても有効な働き方として注目されていますが、実際にはメリットと同じくらい課題も存在します。改めてテレワークのメリットとデメリットを整理してみましょう。
テレワークには、社員にとって以下のようなメリットがあります:
- 通勤や移動の負担がなくなる
- 家庭やプライベートとの両立がしやすくなる
- 自律的な働き方ができる
実際に「毎日リモートで働けていたのに、突然週2出社が義務化された」という相談もあります。 遠方に住居を構えた社員にとっては、生活設計を揺るがす大きな問題です。
一方で、テレワークには以下のようなデメリットも指摘されています:
- 長時間労働になりやすい
- コミュニケーション不足になりやすい
- 業務効率が下がる可能性がある
- 情報管理や評価が難しい
企業としては、このような社員の声や実態をしっかり把握し、柔軟な働き方の設計が求められています。
テレワークか出社か?企業が見直すべきちょうどいいバランスとは?

今の時代は、テレワークか出社かを二者択一で考えるよりも、業務ごとに適した働き方を選ぶことが重要です。
例えば:
- 対面が必要な打ち合わせやチームの創発が必要な日は出社
- 集中して取り組む作業や個人業務はテレワーク
このような「ハイブリッド勤務」は、業務効率と社員満足度の両立を図るうえで有効です。 実際、週2〜3日の出社でバランスを取る企業も増えています。
社員の生活スタイルや業務特性に応じた柔軟な制度設計が、これからの組織に必要です。
経営者・人事が見直すべき「出社ルール」の盲点とは?

企業側が働き方を見直す際、以下のようなポイントを再点検することが求められます:
- 労働契約と実態の整合性
- 採用時にリモート前提で契約していた場合、出社義務は慎重に。
- 契約書の文言だけでなく、採用時のやりとりや勤務実態も契約内容の一部と見なされることがあります。
- 制度のアップデート
- 就業規則にテレワーク制度が明記されているか?
- 出社とテレワークの切り替え基準が曖昧ではないか?
- 管理職のマネジメント再教育
- テレワーク時代のマネジメントは「信頼」と「成果評価」に重点を置く必要があります。
- 採用広報における誠実な情報発信
- 柔軟な働き方の実態を正しく伝えることが、ミスマッチ防止に直結します。
まとめ:今後の出社方針を考えるうえで大切なことは?

- 出社には「意味づけ」が必要です。単なる義務ではなく、どんな価値があるのかを明確に伝えましょう。
- 働き方の変更が社員に与える影響(通勤負担や生活設計)も考慮し、個別対応も検討すべきです。
- 契約内容や社内制度の見直し、採用時の説明内容の一貫性を保つことで、法的リスクを減らすことができます。
柔軟性と納得感のある働き方が、結果的に企業の生産性や人材定着につながります。
Q&A:働き方に関するよくある疑問
Q1:リモート勤務から出社に変更することは、一方的に可能?
労働契約に「常時リモート勤務」と明記されている場合は、原則として一方的に出社を命じることはできません。ただし、出社を前提とした契約内容であれば、業務上の必要性に応じて変更が認められるケースもあります。
Q2:採用時にリモート前提で説明されていたのに、あとから出社を求められたら?
たとえば採用時に「リモート勤務が基本」と説明されていたり、入社後に長くリモートで働いていた場合、契約書に書かれていなくても「その働き方で合意していた」と判断されることがあります(これを“黙示の合意”といいます)。
だからこそ、自分が希望する働き方は、採用時の説明だけでなく、契約書にも明確に書いてもらうことが大切です。
Q3:社員が遠方に引っ越した場合でも、会社は出社を命じられる?
業務上の合理的な理由があれば可能ですが、通勤負担の大きさなども考慮されるべきです。ケースバイケースの判断が求められ、個別の対話が重要です。
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