皆さまも金融機関へ融資をお願いする際、相手に何を伝えたらいいのかわからない、そんな疑問を持たれたことはありませんか?
そこで今日は、
個人事業主やフリーランス、小規模事業者、中小企業の経営者の方に対して金融機関にアピールすべき5つのポイントとして具体的な内容をお伝えします。
本記事をご覧いただくと融資をお願いする際に金融機関へ伝えるべき内容がわかります。
スムーズに融資を受けたい、と考えておられる方は是非最後までご覧ください。
それでは詳細をみていきましょう!
顧客の情報量と融資の可能性は比例する
金融機関に融資をお願いした後、担当者はどのような手続きをとるのでしょうか。
実際には担当者が融資稟議書を書き、役席と呼ばれる管理職の承認を得る流れで進んでいきます。
担当者が書く融資稟議書の主な内容は下記の7項目です。
- 金額・・・いくら貸すのか
- 利率・・・何%で貸すのか(顧客の状況に応じて担当者が決定)
- 実行予定日・・・いつ貸すのか
- 貸出期間・・・何年間で貸すのか
- 保全・・・もし回収できない場合、どうやって回収するか(担保や保証人)
- 資金使途・・・貸したお金を何に使うのか
- 返済資源・・・どうやって融資を返すのか
この中で一番重要視されるのは⑦返済資源です。
基本的には毎月の収益によって返済するのが普通ですが、第三者に伝わるように収支計画に説得感を持たせるのは難しいですよね^^;
そこで見出しの格言です。
顧客の情報量と融資の可能性は比例する
担当者も融資をしたいと考えていても、肝心の相手のことがわからないと稟議書を通すことができません。
そのため融資をお願いする際は積極的にこちらから情報開示する必要があります。
では、どんな情報を担当者に伝えたらいいのでしょうか?
銀行が欲しがる情報は返済資源
先ほど、担当者がもっとも欲しがる情報は返済資源だとお伝えしました。
では具体的に返済資源を伝える中身はどのようなものなんでしょうか?
伝える内容は2つに分かれます。
ストック情報
まずは会社の将来性や潜在能力を伝える「ストック情報」です。
ストック情報はさらに5つに分かれます。
- 経営能力の高さを示す情報
経営の三軸(理念・ビジョン・ミッション)。
しっかりとした軸がある会社は従業員教育ができ、経営者が示した方向に全社員が一丸になって進むので推進力が生まれます。 - 競合優位性の高さ
同業他社と比べて、自社が持っているノウハウや強みのことです。
独自技術や特許などの知的財産権、著作権などが考えられます。 - 顧客資産
良い取引先をもっているか、ということです。
可能であれば「取引先一覧」「取引見込み先一覧」を作成して提出すると喜ばれます。決算書を見ても取引先についてはわかりませんし、銀行側でアプローチしたい会社と取引がある場合もあるからです。 - よい仕入れ先
安くて質の高い品を安定的に供給できる仕入れ先があれば同じ品でも安く販売できます。また同じ値段でも質が高いことをアピールできるのでお客様に選んでいただけ売上が上がります。 - 情報発信力
自社の商品・サービスの良さを発信する力があるかどうかです。
今の時代、良いものであることは当たり前ですのでいかに受注につなげていくための営業力・販売力・広告宣伝力が大事になってきています。
フロー情報
次に会社の現状を伝える「フロー情報」です。
銀行側で考えると、その会社がどういう状況か定期的に知らせてくれるだけでも安心感が増します。
現状を伝えるために持っていく書類は
- 損益計算書
- 事業報告書
この2点です。
訪問の際は忙しくても損益計算書だけは絶対作るようにしましょう。
それがなければ適当な会社だと思われてしまい、逆効果です。
こうして情報開示を行っておくことで、困った時に融資の相談をしやすくなりますし、融資額も3倍程度まで増やすことができた事例もあるようです。
事業計画書を作成しましょう
実際にストック情報とフロー情報を伝えていくにはどうしたらいいでしょうか?
お勧めしているのは事業計画書を作ること。
事業計画を作る際にはストック情報をすべて盛り込めますし、銀行に事業計画書を渡せば会社の強みを理解してくれます。
しかしながら、事業計画書を作成している会社は少数派です。
あるデータでは従業員50名以下の中小企業で事業計画書を作成しているところは5%もありません。
事業計画書の作成は面倒ですし、それがなくても経営はできるからですね^^;
ただ、事業計画書を作ると銀行とのお付き合いもスムーズになりますし、なにより自分の考えを可視化することでどのように経営していくのかが明確になり軸が定まります。
もし、事業計画書を作りたくても作り方が分からない、とお困りの方はご連絡ください。
一緒に事業計画を作成するお手伝いをいたします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
金融機関にアピールすべき5つのポイントをお伝えしました。
- 設備投資が必要になった
- 事業規模を拡大したい
- 資金繰りが厳しい
金融機関に融資をお願いするシーンは様々ですが、いざという時にスムーズな融資を受けられると良いですね。
お勧めした事業計画書も、作成するだけでなく実際にPDCAを回していくことで事業も成功しやすくなると考えています。
今日の記事は以上です。
ご覧いただきありがとうございました。