私は約10年、営業をやっていましたが、おもしろいものでやはり、売れる人とそうでない人の違いが出てくるものです。
営業リーダーになってからは営業スタッフの育成もやっていたので、売れる人って何が違うのかな?と疑問に思っていました。そこから社内・社外のトップセールスの言動や行動を改めて観察したり、営業に関する本を読んで、自分なりに答えを探し出したのが今回お伝えしたい「返報性の法則」です。
返報性の法則は、営業や販売などの仕事だけでなく、職場の人間関係でも役立ちます。興味のある方は是非、最後までご覧くださいね。
それでは詳細をどうぞ!
返報性の法則とは
新人営業の頃、新規開拓がうまくいかないと悩んでいた時に、売れている上司や先輩からアドバイスいただいた中で共通点がありました。
それは、返報性の法則を意識してお客様と接しなさい、ということです。
返報性の法則とは、人は他人から施しを受けたらお返しをしたくなる、という心理のこと。施しといっても、私が営業で実際にお客様へもっていくものはモノではなく情報でした。
実際に、返報性の法則を意識して接するとお客様から提案の機会をいただけるようになって結果的に新規受注も増えました^^
ざっくりとですが、実際に私がやっていた行動はこのような感じです。
- 初めての接触時にあいさつで終わらず必ず宿題をもらう
- 宿題をもっていくという口実で次回アポイント
- ①②を2~3回繰り返す
これを意識すると次第に相手と打ち解けてきます。
そして、十分関係性を築けた頃に「もし、次回ご利用の際は私に提案のチャンスをいただけないでしょうか?」そう切り出すと相手も「いつもお世話になっているからね、じゃあ次回お声がけします」となるのがほとんどです。
返報性の法則はこんな時でも有効
営業以外でも返報性の法則が有効な場面はたくさんあります。
例えば、交渉や説得が必要な際も返報性の法則を使っていますよね。
ニュースで見たのですが、ある高級ホテルのコンシェルジュは法に触れない限り、VIPの要望を実現させるそうです。お店の予約やチケットの手配、観光案内にとどまらず、中には無理難題もあるそうなのですが、そのコンシェルジュはやり遂げると。
なぜ無理難題な要望にも応えられるか、というインタビュアーの質問にそのコンシェルジュはこちらがお願いする前に信頼関係や貸しを作っておけるかが大事、と答えていました。
交渉事がうまい人は、その場のコミュニケーションだけでなく、日頃から相手に何かしら貸を作っているものなんですね。
よく、カードを切り合う、と表現されたりもします。
返報性の法則で注意すべきこと
返報性の法則で注意すべき点として、相手を満足させなければ効果は見込めない、ということを頭に入れておかないといけません。
結局のところ、相手の要望を満たしてあげないと、恩義に感じてもらえないからです。
例えば、私が営業リーダーになってメンバーを指導するようになったころの話です。
私自身、返報性の法則を意識するようなって売れるようになったのでメンバーに自分の勝ちパターンを話して実行してもらうようにしました。
でもあるメンバーを教えた時に、いくら情報提供を繰り返しても提案のチャンスをもらえることはありません^^;
でもよく観察してみると、こちらが与えている情報が相手にとって、そこまで必要ないものだったんですね。教えていたメンバーはそのことに気づかないまま接触を続けている状態でした。その後、営業同行などで再度、相手が求めているものをはっきりさせると、相手の反応に変化が起こり状況は好転しました。
当然のことですが、こちらが提供した情報は相手にとってどのように役立ったのか、良くなかった場合は何が足りなかったのか、率直に聞く必要があるということですね。
良い物を提供するということは、時に苦しいこともあるけど、それができて初めて相手から恩義を感じてもらえる、ということです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今日は、トップセールスが心掛けていること、というテーマで主に返報性の法則をお伝えしました。
内容をまとめると、
- 返報性の法則とは、人は他人から施しを受けたら何かお返しをしないといけない、という心理のこと
- 営業シーンでは、モノではなく情報を与える
- 交渉事や説得にも使える!日頃から信頼関係や貸しをつくると、いざとなった時に助かるかも
- 相手の要望を満たしてあげないと効果半減
本日は以上です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!