選考・採用

緊張を解きほぐす!面接官が知っておくべきアイスブレイクのテクニック

面接官はアイスブレイクのテクニックを知っておいて損はありません。面接は応募者との貴重な接点です。しかし、せっかくの機会が緊張によって本来の実力が見えないままだと、双方にとって時間の無駄になりかねません。こうした課題を解決するために役立つのが「アイスブレイク」です。

採用コンサルタント:大岩

面接は企業側が選ぶだけではありません。相手からも選ばれる必要があります。そのため、アイスブレイクでお互い打ち解けた後にコミュニケーションをとることがとっても重要なんですよ。

ただの雑談と侮ってはいけません。アイスブレイクは、候補者の心をほぐし、自然なコミュニケーションを育むための強力な手法です。適切なアイスブレイクを取り入れることで、候補者の魅力や考え方を引き出しやすくなり、結果的に面接の質も向上します。本記事では、アイスブレイクの基本的な考え方と具体的な実践方法を詳しく解説します。

アイスブレイクの目的

まず、アイスブレイクの目的について考えてみましょう。アイスブレイクは単なる雑談ではなく、候補者の緊張を和らげることを目的としています。これにより、候補者が本来の力を発揮しやすくなるだけでなく、会話の中から価値観や志向を垣間見ることもできます。具体的な目的を以下にまとめました。

  1. 候補者の緊張を和らげる
  2. 自然なコミュニケーションを育む
  3. 候補者の個性や思考を探る
  4. 面接の質向上

注意点として、面接官がアイスブレイクのつもりで話していても、候補者が警戒している場合があります。そのような様子が見られたら、「この話題は合否に影響しませんので、リラックスしてお答えください」と伝えるだけで、候補者に安心感を与えることができます。

会話のテクニック「限定質問」と「拡大質問」

面接官が知っておくべき会話テクニックを紹介します。質問は大きく2つに分類できます。それが「限定質問」と「拡大質問」です。

限定質問は「はい」か「いいえ」で答えられる簡潔な形式で、特に会話のきっかけを作る場面で効果的です。例えば、「今日は電車で来られましたか?」といったシンプルな質問が該当します。

一方、拡大質問は相手に自由に回答してもらう形式の質問で、「これについてどう思いますか?」や「具体的な経験を教えていただけますか?」のように、候補者の深い考えや経験を引き出すのに役立ちます。

効果的な面接の流れとして、まずは答えやすい限定質問でリラックスさせ、次に拡大質問を使って候補者の本音や背景を深掘りすることがポイントです。

アイスブレイクの例を紹介

では、会話のとっかかりとして使えるフレーズをいくつか紹介します。これらの質問は、候補者との距離を縮めるだけでなく、自然な会話を促進するきっかけにもなります。

限定質問の例

限定質問は「はい」や「いいえ」で簡単に答えられる質問で、会話のきっかけを作る際に便利です。例えば、以下のような質問が適しています。

  • 「今日は電車で来られましたか?」
  • 「このエリアにはよく来られますか?」
  • 「コーヒーとお茶、どちらがお好きですか?」

拡大質問の例

拡大質問は、候補者に自由に答えさせる形式で、深い考えや経験を引き出すのに役立ちます。以下のような質問を活用してみてください。

  • 「最近楽しんでいる趣味は何ですか?」
  • 「休みの日にはどんなことをしていますか?」

いかがでしょうか?あくまでも例なのでご自身でアレンジして試してくださいね。また、ありきたりな会話に抵抗がある方は、お互いの接点を見つけられると心の距離がグッと近づきます。候補者からではなく面接官から自己紹介し、自己開示を先にしておくのも有効ですよ。

注意すべきNG質問

アイスブレイクのときに気をつけたいポイントがあります:

  1. 出身地や家族について聞くこと
    • プライバシーに関わる話題は避けたほうが安心です。
    • たとえば「ご家族はどんなお仕事をしていますか?」といった質問は控えましょう。
  2. 合否に関係しそうな質問
    • 候補者を緊張させる原因になります。
    • 「この仕事にどれくらい自信がありますか?」などの質問は避けてください。
  3. ネガティブな話題やデリケートな質問
    • 個人的な考えや時事問題について聞くと、候補者が答えづらくなります。
    • たとえば「最近の○○についてどう思いますか?」のような質問は避けるのが無難です。

これらの質問は、候補者がリラックスするのを妨げることがあります。気軽に答えられるポジティブな質問を意識しましょう。

アイスブレイクの時間配分

アイスブレイクにかける時間は、全体の5~10%くらいがちょうどいいとされています。たとえば、面接が10分なら1~2分くらい、30分なら3分程度を目安にしましょう。

時間配分の例:

  • 30分の面接: アイスブレイクに3分。
  • 60分の面接: アイスブレイクに5~6分。

この短い時間で候補者がリラックスできる雰囲気を作ることが大切です。緊張がほぐれると、その後の質問にもスムーズに答えやすくなります。

また、アイスブレイクの話題はあらかじめ準備しておくと安心です。事前に簡単な質問リストを用意しておきましょう。

アイスブレイクを取り入れることで、候補者とのコミュニケーションがスムーズになり、面接の成果を高める効果があります。

まとめ

アイスブレイクは、面接のスタートを円滑にするための重要なテクニックです。リラックスした雰囲気を作ることで、候補者が自然体で話しやすくなり、その結果、本音や魅力を引き出すことができます。

以下のポイントを押さえることが大切です:

  1. ポジティブで答えやすい質問を準備する
    • 候補者が緊張せずに話せるよう、簡単で明るい話題を選びましょう。
  2. 時間配分を工夫する
    • 面接全体の5~10%を目安に、適切な時間を割り当てることが効果的です。
  3. NG質問を避ける
    • 出身地や家族、ネガティブな話題は候補者を緊張させる可能性があるため注意しましょう。

これらを実践することで、面接の雰囲気が和らぎ、候補者の本当の魅力を見つけることができるでしょう。アイスブレイクを上手に取り入れて、面接の質をさらに高めてください。

ABOUT ME
採用人事コンサルタント 大岩貴文
大手メディアの求人広告営業を10年経験した後、経営コンサルタント唯一の国家資格である中小企業診断士の資格を取得。採用人事に強いコンサルタントとして、採用支援、研修講師、経営改善などを中心に活動中。経済産業省認定経営革新等支援機関、福岡県商工会連合会エキスパートバンク登録専門家。

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